2013年 02月 08日
【傍聴報告】第4回鎌倉市環境審議会。【角田晶生】 |
第4回鎌倉市環境審議会。 posted by (C)角田晶生
(角田晶生・笹竜党 代表)
平成25年2月7日(木)、鎌倉市役所(本庁舎402会議室)にて実施された第4回「鎌倉市環境審議会」に出席(委員8名、事務局13名、傍聴3名)、審議の様子を傍聴させていただきました。
途上、電車が事故によって15分ほど遅れてしまった関係で、開始時間ぎりぎりの会場到着となってしまいましたが、あまりない機会でもあるため、その現場車内でつけておいた記録を、こちらでも残しておこうと思います。
<電車事故メモ>
1411i 北鎌倉→鎌倉間(明月院踏切)急停車。←異音の為。
1413i 最初のアナウンス。
1414i 環境政策課
1416i アナウンス?途切れる。車内傾いたまま。
参ったねえ。しかし遅れる旨のTelは出来たし、まァ、いいや。
人身被害等ない模様。
1422i 再開セズ。アナウンス「点検終了までもう暫くお待ち下さい」
1423i アナウンス「石を踏んだ為、異音。運転に支障ないため、打合せ次第再開」とのこと。
置石?←踏切上に石とのこと。
1425i 「点検終了、まもなく再開」
1426i 「電車動きます」→再開
<ここまで>
さて、閑話休題(かんわきゅうだい。話を元に戻すこと)。
今回の議題は、大きく以下の通りでした。
1、鎌倉市環境基本計画<第2期改訂版>の見直し(最終案)について(報告)
2、平成24年度かまくら環境白書(案)について
3、その他(今後のスケジュール等)
鎌倉市環境基本計画については、主に鎌倉市内のエネルギー事情について、従前の化石燃料(火力発電)に対する依存と、原子力発電に対する信頼性の低下を受けた再生可能エネルギーの導入や省エネルギー施策の推進について、「エネルギーの安定確保」をテーマとして話し合われましたが、現状において当初目標としていた「鎌倉市内の年間消費量(約7億kwh)の10%を再生可能エネルギーによって賄う」ことが実現困難となっていることや、それを踏まえた上で、机上の数値をいくら具体的に示したところで「単なるもてあそび」に過ぎないという意見から、「無理・不可能」とは書けないものの、それを示唆する文言を付記すべきことが言及されていました。
また、放射性物質や化学物質に対する試作についても、委員の「近くに原発があるでもなければ、立地条件的にも差し迫った問題もないため、具体的な指標を示せない」という意見や、文中に使用されている「デマンドメーター(要はスマートメーターのこと)」など、市民にとってあまり馴染みのない単語などを、より平易に改めることなどが指摘されるに留まりました。
平成24年度かまくら環境白書(案)については、「7つの目標の柱」と「15の目標の項目」が示され、それぞれの要素における現状認識と改善目標達成に向けた指標が概略で示されていました。
<7つの目標の柱・15の目標の項目>
1、地球環境の保全
1-1 地球環境
2、人の健康の保護と生活環境の保全
2-1 大気
2-2 水・土
2-3 化学物質
2-4 音
3、歴史的文化的環境の確保
3-1 歴史的遺産
4、良好な都市環境の創造
4-1 緑・水辺
4-2 景観
4-3 美化
5、健全な生態系の保全、人と自然のふれあいの確保
5-1 生態系の保全
5-2 自然とのふれあい
6、循環型社会の構築
6-1 廃棄物の発生抑制・再使用・再生利用
6-2 水の循環利用
6-3 エネルギーの有効利用
7、環境教育の推進
7-1 環境教育
……確かに、どれもまちづくりに必要な要素ではありますが、いかにも上っ面だけ聞こえのよい単語を並べてみました、といった感触が否めません。言い換えれば「それは鎌倉でなくてもいいだろう」といったものが殆どです(強いて鎌倉の個性を挙げれば「3、歴史的文化的環境の確保」でしょうが、それもただ世界遺産候補となっている一部の神社仏閣・史跡に留まっているような「浅さ」を感じてしまいます)。
私見ながら「緑・水辺」を都市環境の構成要素としてとらえている辺りに、どうも「街に草木を植えればそれが緑化であり、人間にとって好ましい環境なのだ」という合理主義に偏している傾向が見られ、山や川、森や谷戸といった、歴史に培われた自然もまた、逃れ難く古都・鎌倉を構成していることについて、鎌倉市民としてあまりに無頓着であるように感じられました。
また、「環境」という広汎にわたるテーマを取り扱うが故に仕方のない部分はあるのですが、どうしても全体的に漠然としてとらえがたい印象がありましたが、ともあれ、全4回の審議会は今回をもって終了し、事務局によってまとめられた答申案は市長に提出された後にパブリックコメントの公募にかけられ、市議会(2月定例会)にも報告されるとの事でした。
今後の予定につきましては、広報かまくらなどをご確認いただけましたらと思います。
by sasalindou
| 2013-02-08 11:37