2013年 08月 22日
【傍聴】鎌倉市まちづくり審議会。【角田晶生】 |
まちづくり審議会(8月21日) posted by (C)角田晶生
(角田晶生 つのだあきお・笹竜党 代表)
平成25年8月21日(水)、鎌倉市役所講堂にて実施された第69回「鎌倉市まちづくり審議会」に出席(委員7名、常任幹事5名、事務局7名、傍聴4名)、審議の様子を傍聴させて頂きました。
今回は(仮称)特別養護老人ホーム「オーシャン鎌倉」(山崎字富士塚794番他16筆※1)の建設計画(大規模開発事業)についてその概要が説明・検討されましたが、そのテーマは概ね以下の二点に絞られました。
1)緑地保全について
計画では、開発区域における既存緑地の殆どを切り崩して擁壁(ようへき。コンクリートの壁)で固め、わずかに東部の樹林を残すのみとなっており、高齢者が「終の棲家」とする観点からも、豊かな緑地を最大限に保全するべく、計画の再考をも視野に入れた提言がなされました。
合わせて、地域の古老から聴取したという外部業者が安易に地形を変えることで風通しや出水(保水能力の低下等による降雨時の浸水被害)など、周辺の生活環境を破壊してしまう懸念も伝えられました。
2)コンセプトについて
計画では、単に高齢者介護施設としてのみならず、地域の防災・交流拠点として活用するコンセプトが示され、委員からも「新しい視点」という一定の評価がなされたものの、隣接する住宅地とは隔絶されており、訪れるには車通りの多い坂道を登るなどしなければならず、また、出入口が一箇所しかないことの危険性なども指摘され、そういう場所を防災・交流拠点として活用するコンセプト自体に疑義が呈されました。
そして、用地もそのほとんどが施設が斜面であり、高齢者を収容するのが精一杯の状況で、地域住民がどのように施設を活用するのかについても言及されていない旨の指摘がありました。
今回は全体的に、計画そのものの見直し・再考を促す意見が多く出されましたが、現状では平成25年11月1日に着工、翌26年12月25日に完了する予定ですが、事業者がこのまま当初の計画をゴリ押ししてしまうのか、心配なところではあります。
ちなみに、次回の審議会日程は未定との事でした。
(※1)湘南モノレール「富士見町駅」~「湘南町屋駅」間と並行する市道の、山崎交差点から坂を上りきった左手辺り。現在は緑地となっています。
by sasalindou
| 2013-08-22 00:57